ぎっくり腰

ぎっくり腰とは

ぎっくり腰とは何かをしていて、突然腰に強い痛みが起こる症状の総称で急性腰痛症や腰椎捻挫などと呼ばれます。数日から数週間で痛みは消失することが多いですが、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などが潜んでいることもあります。できるだけ早めに整形外科などで適切な診断と治療を受ける必要があります。症状が見られた場合はお気軽にご相談ください。

症状

重いものを持ち上げるなど、中腰になった場合に発症することも多いのですが、その他、椅子に座っている時に後にある物を取る動作中や、布団から起き上がろうとした時などちょっとしたきっかけから発症するケースもあります。
ぎっくり腰が起こると、激しい痛みが腰部に走り、その場で動けなくなってしまったりします。発症から1~2日ぐらいは痛くて歩行もままならない中で、少しだけ楽になる姿勢がありますので、その姿勢でできるだけ安静にしていましょう。
個人差はありますが、数日から4週間程度で痛みは徐々に和らいでいきます。
ただし、少し良くなった状態でそのまま痛みが残ってしまうケースもありますので、ぎっくり腰だからと軽視せず、整形外科できちんと診てもらってください。

特に、以下のような症状を伴う場合は、早めに受診することをお勧めします。

  • 安静にしているのに痛みが徐々に強くなってくる
  • 発熱
  • 足がしびれる
  • 胸が痛む
  • 排尿が困難
  • ステロイド薬や免疫抑制薬を使った治療を受けている
  • 直近に交通事故や、大きな怪我をした

原因

ぎっくり腰が起こる原因は様々で、はっきりしたことは分かっていません。
腰は、腰椎、椎間板、筋肉、靱帯などから構成されていて、重さを支え衝撃を吸収すると共に、内部にある大切な臓器を護る働きもしています。その為、腰には上半身の重みがかかり続け、また足から伝わってくる衝撃も受け続けて常にストレスが溜まっている状態になっています。
そんな中で無理な姿勢や不自然な姿勢をとったことなどをきっかけとして、腰を構成するパーツのどこかが損傷を起こし、腰痛が発生することになります。
特に多いのは椎間板や腰椎周辺の損傷ですが、あまり痛みがなくても圧迫骨折を起こしているケースもありますので、一度専門の整形外科医を受診することをお勧めします。
一度ぎっくり腰を起こすと、よく繰り返してしまう人もいます。検査しても特に大きな損傷や原因疾患などがないこともあります。そんな場合は、無理のない程度で運動療法を行い、筋力や柔軟性を高めることで再発を防ぐこともできます。
当院では、専門の理学療法士が医師と連携して患者さんそれぞれに合った、無理のないメニューを作成し、運動療法を行います。また、ちょっとした日常の注意点なども丁寧にアドバイスをいたしますので、ぎっくり腰でお悩みの方は一度ご相談ください。

診断と治療

痛みの激しい最初の数日は、とにかく安静にしていることが大切です。腫れがみられるようなら、患部を冷やし、すぐに整形外科を受診してください。腰を構成するパーツに器質的な異常がないか、また原因疾患がないかなどの診断や検査をします。
痛みがかなり残っているようであれば、消炎鎮痛薬(NSAIDs)や筋弛緩薬などをお出しします。
当院では患者さんそれぞれの病態に合わせて、再発防止の為のリハビリテーションプログラムを組んで理学療法士が指導にあたります。また、再発しにくいように日常生活上の注意点なども丁寧に指導しています。

ぎっくり腰の予防

人体の重みがかかる部分は、膝でも腰でも同じですが、筋肉が衝撃を和らげ、保護する役割を果たしています。筋力が弱り、柔軟性を失ってくると、衝撃がそのまま骨などへ伝わり、損傷し易くなります。
その為、日頃から腹筋や背筋のトレーニングを行い、腰まわりの筋力を保っておくことや、ストレッチなどで柔軟性を保つことも有効です。
当院ではリハビリテーションの際、治療終了後の自宅でできるセルフケアの方法と共にこうした注意点やコツなども指導しています。

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