手足のしびれ

手のしびれ

手はあらゆる動作に必要な為、しびれが起こると場合によっては日常生活に支障がでてしまいます。以下のような症状が気になる方は疾患が原因の可能性もありますので、一度当院にご相談ください。

しびれの症状

  • 手のしびれが最近強くなってきた
  • 朝起きると、手がしびれている
  • 手がしびれて物を落とすことが頻繁にある

手のしびれの原因となる主な病気

1.脳血管障害(脳梗塞・脳出血など)

脳の血管が詰まってしまう脳梗塞や、脳の血管が破れてしまう脳出血の場合に、手のしびれの症状が現れます。脳血管障害による手のしびれは要注意です。手のしびれのほかに、話しにくい・手足の麻痺・口の周囲がしびれる・頭痛などの症状を伴う場合があります。このような症状が見られたら、速やかに受診してください。

2.頸椎症性脊髄症・頚椎症性神経根症

頸椎の神経(脊髄)が圧迫されることで、手足のしびれや麻痺が生じて動きが悪くなる症状が現れます。加齢などによって、頸椎が変形して突き出たり、尖ったりして神経を圧迫することが原因です。これまでは中高年に多い疾患でしたが、パソコンやスマホなどの普及によって、若い人たちにも多く見られるようになりました。

3.手根管症候群

手根管は、手首の内側と手根靭帯に囲まれた空間のことで、9本の腱と正中神経が中を通過しています。正中神経は、指先や手の感覚、運動に関わる神経で、なんらかの原因によって、この正中神経が圧迫されることで手根管症候群を発症します。主な症状は、手のしびれ・痛みなどで、中高年の女性に多い傾向があり、妊娠・出産期・更年期によく見られます。また、運動のし過ぎや骨折などがきっかけとなる場合もあります。特徴としては、夜中から明け方にかけて強い痛みが生じ、手を振ったり、曲げ伸ばしすると痛みが少し和らぐとされています。

4.多発性硬化症

視力障害・感覚障害・運動麻痺などの複数の神経症状が現れる疾患で、厚生労働省に指定されている難病の1つです。主な症状は、手のしびれ・排尿障害・ふらつき・視力の見え方の障害などが多く見られ、再発と寛解を繰り返す疾患です。症状は個人差が大きいのもこの疾患の特徴です。神経が覆われている髄鞘が壊れてむき出しになる状態を脱髄疾患と言います。脱髄の斑状が至るところに出来、病気を繰り返し再発するのが多発性硬化症です。病変が多発して、古くなると少し硬く感じられるので多発性硬化症と言われています。

5.糖尿病性神経障害

糖尿病を発症すると、知らず知らずのうちに末梢神経が傷ついて、痛みや温度に鈍感になるなど、本来の働きが失われてしまいます。手のしびれが生じたり、痛みや温度に鈍感になったりといった症状が見られます。糖尿病の治療を行っている方で、手のしびれがある方は速やかに主治医にご相談ください。

受診の目安とポイント

長期間しびれが続いたり、手を動かしづらくなっている症状がある場合は、一度医療機関を受診してください。原因によって診療科が変わりますが、一度整形外科を受診してみてください。受診の際には、しびれの始まった時期や、しびれの症状について詳しく伝えられるように整理しておくのが良いでしょう。


日常生活での原因

手のしびれには、日常生活を改善することで症状が回復できる可能性があります。

1.血行が悪い

寒さや筋肉の緊張・圧迫などが原因で血行不良となり、手のしびれが起きることがあります。血行を促進させる為には、日常生活の中に適度な運動を取り入れることが大切です。ストレッチやウォーキングなどを取り入れて、血行を良くしていきましょう。また、身体を締め付けるベルトやコルセット・下着の着用を避け、入浴などで身体を温めたり、優しくマッサージをしたりと身体をほぐすのも血行を改善させる効果があります。

2.筋肉痛や肩凝りによるもの

筋肉痛や肩凝りによって手のしびれが現れることがあります。筋肉痛や肩凝りを改善するには、マッサージや肩たたきなどではなかなか改善が見られません。この場合、栄養補給といして、糖質をエネルギーに変えながら筋肉に供給していきビタミンB1や、神経に必要なビタミンB12などを積極的に摂取するのもひとつです。なかなか筋肉痛や肩凝りの症状が改善しない場合は、一度整形外科を受診してみましょう。

足のしびれ

正座をしていたわけでもないのに、足が痺れる症状には注意が必要です。以下のような症状が見られたら一度当院までご相談ください。

  • 正座もしていなく、これといった原因がないのに足がしびれる
  • 腰痛が酷くて、足のしびれ症状が伴う場合
  • いつも足裏になにかが張り付いている感じがして、しびれている

足のしびれの原因となる疾患

足のしびれの症状は、疾患が原因となっている場合があります。特に、神経や骨の病気としてよくあるものを下記に挙げます。

1.腰椎椎間板ヘルニア

腰椎に起きた椎間板ヘルニアです。腰椎は、腰に位置していて、5つの椎体という大きい骨と骨の間に挟まれたクッションの働きをしている椎間板で構成されています。重たいものなどを持ち上げるなど、腰への大きな負担によって椎間板が変性し、脊柱管内に脱出することで神経を圧迫します。主な症状は、腰痛・足のしびれ・お尻周辺のしびれとされています。

2.脊柱管狭窄症

背骨の中を走る神経が、あらゆる原因によって圧迫されて発症する疾患を脊柱管狭窄症と言います。主な症状は、足がしびれたり、しばらく歩き続けると痛みが生じたりしますが、椅子に座ってしばらくすると治ります。最初は、片足だけに症状が出ることが多いですが、次第に痛みやしびれの範囲が広がってくることがあります。

3.頚椎症

加齢に伴って首の骨が変形し、神経などが圧迫されることで発症します。圧迫される神経の部位によって症状が異なります。足がしびれて歩行に不自由さを感じる・両手がしびれて細かい動作が難しくなるなどの症状が見られます。

4.足根管症候群

足裏に向かう神経は、足首の内くるぶしの下を通り、足裏から足の指に向かっており、内くるぶし部分で圧迫されることで足根管症候群を発症します。かかと以外の足裏から足指にかけてしびれと痛みが現れ、足の甲や足首より上にはしびれがないのが大きな特徴です。内くるぶし部分は、足根管というトンネルに神経と動脈・静脈が一緒に通っているため、神経が痛みやすく、上記のような症状が現れます。また、足の裏になにかが付いているような感覚がある場合があります。

5.脳血管障害

脳の血管が破れて出血してしまう脳出血と、脳の血管が詰まって起こる脳梗塞とに大きく分けられます。一般的に、脳卒中と呼ばれる疾患です。いずれの疾患も、手のしびれ・呂律が回らない・意識がおかしいなどの症状が現れます。発症したら速やかに適切な処置が必要なため、なんらかの異変があった場合は直ちに医療機関を受診してください。

6.糖尿病性神経障害

糖尿病によって長く血糖値が高い状態が続くと、神経が傷ついてしまい様々な症状が現れます。足先のしびれや冷え・足の裏に紙が張り付いているように感じられ、特に足先や手先など細かい作業をする部分に起こりやすいのが特徴です。糖尿病の方で、以上のような症状が見られた場合は、早めに当院まで相談ください。

7.閉塞性動脈硬化症

動脈硬化などが原因で血管が狭くなって、特に足の血管に障害が起きる疾患を閉塞性動脈硬化症と言います。足のしびれや痛み・長時間歩くのが困難になるなどの症状が見られます。この場合、休息をとらないと歩き続けられなくなります。

受診の目安とポイント

足のしびれがなかなか治らずに長期間続く場合、その他の症状が伴っている場合は一度。整形外科の受診で構いません当院までご相談ください。その際は、足のしびれの強さや様子、片足なのか両足なのか、しびれの始まった時期などの症状を詳しくお伝えてください。


日常生活での原因と対処法

足のしびれは日常生活が原因の場合があります。

1.一時的な神経の圧迫

正座などによって一時的に神経が圧迫されて足がしびれることがあります。一時的にしびれた場合は、無理に動かすと更に悪化させてしまい、こむらがえりを招くことがあります。この場合、自然としびれが治まるのを待ちましょう。

2.血行不良

血行不良や冷えが原因でしびれが現れることがあります。しびれの原因が血行不良の場合は、湯船にゆっくり入浴して血行を促しましょう。ぬるめのお風呂に浸かりながら、足裏から足の付け根にかけて優しくマッサージするのがおすすめです。また、冷えもしびれの原因となるため、夏場でもエアコンなどによる冷えを予防しましょう。デスクワークなどの合間には、軽くストレッチをして足先の血行を促進させてください。

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